「きょとん」の先に見えた平和の一歩 〜2020寄付プロジェクト〜
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寄付プロジェクト進捗:
6月2日現在4,715,000円達成!!!
目標金額まであと1,885,000円!!!
特設サイトはこちらから
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こんにちは!CFF活動メンバー みの です。
『子どもたちの成長』をテーマにお話をいただき、もえのフィリピンのお話に続き、今回はマレーシアの子どもたちについてブログを書かせていただきます。
CFFとの出会いは10年以上前。テーマを聞いてから、今まで出会ったたくさんの子どもたちの姿が頭の中を駆け回りましたが、今回は2018年末にマレーシア年越しファミリーキャンプで出会ったある男の子のことをシェアします。
〜年越しファミリーキャンプってなに?という方へ〜
ファミリーキャンプは、日本・マレーシアの学生、社会人、子ども、障害を持っている仲間もみんなでワークをするキャンプ。2018年、4年ぶりに開催され、子どもの家の子どもたちやスタッフもキャンプの参加者”キャンパー”として参加し、総勢40名ほどでともに過ごしました。
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ファミリーキャンプで初めて出会った彼は、私たち日本人キャンパーに話しかけられると時折きょとんとした顔をし、そうかと思えば次の瞬間には”へへーっ”と笑顔に変わり、気づけばたたたーっとどこかへ行ってしまう、少し不思議な印象でした。
そんな彼とバディとして活動するようになり何日かともに過ごしたある日、彼が「Kakak Mino-!」(※Kakakは、マレー語で、”おねえちゃん”のような意味)ととことこ近づいてきました。どうやらキャンパーにもらったらしい英語の手紙をわたしに手渡して、「ねえ、これなんて書いてあるのー?」と聞いてきたのです。
これはマレー語でこういう言葉だよ、と伝えると、「ほおおぉおぉぉお!」と満足そうな顔をして、手紙をまた見つめ、「じゃあこれは?」「これは?」といろんな質問をしてくれました。
そしてひとしきり聞いた後、「ふふぅーん!」と、誇らしげな笑顔で去っていきました。
そのときの表情が、とても印象的でした。
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数日経ってから知ったのですが、実は彼はまだマレーシア子どもの家に入所したばかりで、彼にとっては初めてのキャンプ、そして私たちが初めての日本人キャンパー。
もしかしたら、初めての、言葉がすぐにわからない/伝わらない経験だったのかもしれません。
きっと彼の”きょとん”は「・・あれ、みんな今まで出会った人となにか違うぞ??」と考えていた顔、突然の”へへーっ”は言葉がわからなくなってちょっと困ったときの、優しい彼なりの術だったんじゃないかと思います。もしくは、"わからないけどわらっておこう!"だったかも、しれません。
真相はわかりませんが、あの誇らしげな顔以来、へへーっで話が終わることが少しずつ減り、わからないときにはわからない顔をして、わかったときにはぱあっと笑顔を見せてくれるようになりました。
とても些細なことですが、彼がファミリーキャンプのたった数日の中で、自分とは違う存在に気づいたこと、違いやわからないをこえて理解したいと思ったこと、その先に大きな喜びがあったこと、、そんな姿に平和の一歩を見たような気がしています。
日々子どもの家の仲間やスタッフ、地域、キャンパーとともに、育ち合っていく子どもたち。
これからの成長も楽しみです。
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わたし自身にとっても、16歳で初めて訪れた子どもの家は、笑ったり泣いたり悩んだり、たくさんの"わからない"と出会ったり、多くのことを学んだ場所です。
今回の寄付プロジェクトにあたり、「子どもたちのためになにかしたい!」という言葉だけではなぜかしっくりこず、なんでだろう・・と思っていたのですが、「自分も育ててもらった子どもの家を未来につなげていきたい」という思いだからだと気がつきました。
子どもの家で暮らす子どもたちや、今もどこかで子どもの家を必要としている子どもたちのため、これから子どもの家と出会う青年たちのため、今までたくさんのことを学ばせてくれた子どもの家への感謝を込めて、みんなで今の状況を乗り越えて未来につなげていきたいと強く思います。
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