CFFジャパン事務局スタッフのブログ

NPO法人CFFジャパン事務局スタッフのブログです。仕事のことに限らず色んなことを書いていく予定です。

”じぶんで”決める自由な教育

こんにちは、事務局なっしーです。

 

先週の日曜日、愛知県美浜町にある
「ワクワクびょこん」というフリースクールを、
代表理事の安部さん(あべべ)とともに見学させていただきました。

 

安部さんの古くからの友人ご夫妻が、
古民家を借りて自宅をフリースクールとして開放しています。


安部さん発案のCFF事務局一軒家構想も、
実はこの活動がかなり大きく影響しているとのこと。

 

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このたたずまい、たまりません!!
古民家と、庭と畑。
トトロに出てくるかのような光景が広がっていました。

 

さて。

フリースクールと聞いて、みなさんはどんなイメージを持ちますか?

 


大方、不登校の子どもたちに対する学習支援や、
学校復帰を目指す機関というイメージかと思います。
私もそう思っていました。


でも、フリースクールと一言で言ってもいろんな形態があるようで、
こちらの場合は学校に復帰することを目指すフリースクールとは違い、
アメリカにあるサドベリーバレースクール(※)

の考えを取り入れながら、

新しい形の学び・育ちの場を目指していらっしゃいました。

 

(※人は生まれつき好奇心を持っているので、

子どもに信頼と責任を与えることによって、

自分が何をしたいのか、なぜそれをしたいのか、

どうやってそれを成し遂げるのかを

子どもは自身で学ぶことができる、という教育哲学(ウィキペディアより))

 


画一的で暗記ばかりの教育ではなく、
1人の人間として自立して、
自分の行動やその結果に責任を持てるような育ちの場。

 

カリキュラムや時間割もなく、教師もいない。
子どもたちの自主性によって学習がすすめられ、
要求に応じてスタッフがサポートしている。


なので、ここでは子どもたちは毎日そこで何をするのか、

全て自分で決めているとのこと。
自分が納得いくことを責任をもって行動することが求められていました。

 


この日の子どもたちは、
安部さんがマレーシアから来たと聞いたら地球儀を引っ張り出して


「マレーシアはどこだ!?」

 

から始まり、

「北極にはホッキョクグマがいるけど、ナンキョクグマって聞かないよね。」
「南極にクマはいるのかな?」
「そもそも南極ってどこー!?」

 

と、芋づる式にいろんな疑問が出てきていました。笑


そうこうしているうちに、一人の子は絵を描きだし…


何を描いているかと思いきや、


ブラックホール

 


昨夜テレビでブラックホールの特集を見たようで、
その不思議な謎に迫るべく、
自分でブラックホールの絵を描いてみようと思ったとのこと。

 

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カリキュラムや「しなければならないこと」が何もないからこそなのか、
子どもたちの自由な発想や次々と出てくるアイデアがとても豊か。

自分の関心ごとにまっすぐな姿は、キラキラと輝いて見えました。

 


教科学習をしたい日は

自分でその勉強道具を持ってきて取り組むそうですが、
子どもたちの学びの場は室内だけではなく、
ご夫妻が営んでいる広大な自然農の田んぼや畑、
近くの海や森もそのフィールドになるそう。

 

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みんなが遊ぶための遊具をみんなで力を合わせて作ってみたり。

 

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<ブランコも子どもたちの手作り!大人は一切手を貸していないそう>

 


失敗しながらも、

どうしたらうまくいくのか、

その解決方法を自分たちで見出していく。

楽しみながら自分たちの得意を伸ばしていく。


そんな子どもたち一人ひとりの賜物を活かし、
温かく見守る環境が、ここにはありました。

 

 

子どもが学校コミュニティから外れることは
親やその家族もそのコミュニティから外れるということでもあるため、
フリースクールを選択する親御さんにも、

やはり葛藤や迷いはあるそう。

 

でも、学校では見せることのなかった

生き生きとした子どもの姿や成長を見るたびに、
この選択で良かったと確信できるようになったと、
一人の親御さんが話してくださいました。

 


子どもたちの学びの場を、親や大人はどう用意するのか。
家庭ごとにその価値観や考えの違いはあると思います。


でも一つ言えることは、

 

自由=自らに由る 生き方をしていることは、
その責任や結果は常に自分にあって、
自分で選択した以上誰かのせいにすることもできないから、
常に主体的な生き方になるんだろうなということ。

 

生きるチカラが育まれ、

 

”自分の人生を真に生きる”

人間になるんだろうなと、

 

子どもたちのキラキラ輝く目とたくましい姿を見て感じました。