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3月の事務局がにぎやかになっている。
この春大学を卒業し、
フィリピン/マレーシア/
CFFなのに学生がいない。
久しぶりにメンバーが事務局で揃えば、「懐かしいあの時」「 実はあの時ぶっちゃけ」「あれから今日までこんなことが」 など話は尽きない。
その中でも気になったのはやはりどうにもならない理由によって、彼らが諦めてきたたくさんの「 願い」だった。
たのしみにしていたこと、待ち望んでわくわくしていたこと、 たくさんの時間をかけて準備してきたこと。 そのひとつひとつがじわじわと消えていく喪失感はどれほどだった だろうか。
キャンプもそのひとつかもしれない。
また、 一緒に来てくれていたCFF出身の社会人もそれぞれが経験した/ している苦しみや不安を話してくれた。
多くの大人たちが経験したように
「社会はそんなに甘くない」
「思い通りにならないことも学びだ」
たしかにそうかもしれない。
でも悔しい思い、期限までに成し遂げたかったこと、 どうなるかわからない未来、 このままでいいのかという不安はきっと青年たちだけでなく、 私たちの多くが抱えていることだと思う。
VUCAの時代と言うらしい。
V(Volatility:変動性)
U(Uncertainty:不確実性)
C(Complexity:複雑性)
A(Ambiguity:曖昧性)
想定外のことが次々に起こり、今までの常識が非常識に変わる。1年後、どうなっているかもわからない。
「CFF」を経験し、卒業したみんなは、 社会の何に違和感を覚え、社会の何に喜びを感じるのだろうか。
The serenity prayerに
変えることのできないものを受け入れる平静な心を、変えることができるものは変える勇気を、そしてそれらを見分ける知恵を与えてください。
とある。
VUCAの時代でも「変わらないもの」とは何だろうか。
言葉にできなくても、「何か」がそこにあることは事実であり、 その奥にはあなたに語りかけている「真実」がきっとある。
その悔しさ、葛藤、不安を「仕方がないから」 でどこかに片付けてしまうのではなく、むしろ大いに誇り、 大胆に一緒に待っていよう。明らかにしよう。
CFFで見つけた「本当にたいせつなもの」 は誰からもみんなの中から取り去られることはない。
CFFで見つけた「本当にたいせつなもの」
良くも悪くも社会に響く大きな声があっても、自分の奥底にある「 本当はこうしたい」 という小さな叫びは自信を持って聞き続けてほしい。
光は闇の中に輝いている。
闇が過ぎ去って光が来るのではなく、闇と光は同じところにあり、 闇は光に勝つことはない。
迷っても、わからなくても、「本当にたいせつなもの」 がみんなの背中を押してくれますように。
卒業生の門出を応援しつつ、 激動のCFFを支えてくれたみんなへたくさんの感謝を込めて。
卒業おめでとう。
CFFジャパン事務局 内海研治(けんじ)