みなさんこんにちは。事務局の田代です。
事務局職員ブログとってもご無沙汰ですね。
事務局職員ブログとってもご無沙汰ですね。
年の瀬も近づき、2017年も終わろうとしていますね。
(ちなみに事務局は今日が仕事納めです!)
(ちなみに事務局は今日が仕事納めです!)
CFFで働くようになってから、時が経つのが早すぎてびっくりし ます(笑
さて、この夏にミャンマーへ行ってからずっとシェアしたいなと思 い
ここまで書けなかったことがあるのですが、
これをせずには年は越せない!と思い久々にブログを書いてみまし た。
かなり長いブログとなってしまったので、
読みたいなと思ってくださった方も覚悟してスクロールしていって ください(笑
みなさん『「ロヒンギャ」難民問題』ご存知ですか?
東南アジア最大の難民問題として、最近メディアでも大きく取り上
ミャンマーの西側にあるラカイン州というところで、特に今年の8
大量の難民がバングラデシュに流出しました。
みなさん、この問題に対してどのような認識をもっていますか?
●ミャンマー国軍がイスラム教徒である「ロヒンギャ」を迫害して
→ミャンマーの国教は仏教で、仏教徒も8割程度。イスラム教徒だ
(ミャンマーが悪い)
●アウンサンスーチーはこの件に対して何も発言していない
→一番偉い人なのに何で?国としてこの問題を黙認しているのかな
まとめると…厳しい状況に立たされている人が多くいるにも関わら
その根源となっているのがミャンマー国軍で、
国のトップのアウンサンスーチー史が何も発言していない
=この問題に対してミャンマー政府は逃げている。
かなりざっくりとですが、この問題に対してこんな印象を持ってい
そもそもよくわからないという人も多いかと思いますが。
この問題に対して個人的な意見を述べることはできないのですが
現地で聞いた話をみなさんにもお伝えしたいと思います。
現地で聞いた話をみなさんにもお伝えしたいと思います。
この問題に対しても色々な見解がありますが
ここからの話も、あくまでも一団体の一部の人々から聞いた話とし て読んでもらえたらと思います。
・・・・・・・
今回訪問したのはThe 88 Generation Peace & Open Societyという民主化運動団体です。
(以下88事務所と略します)
団体の代表はミャンマー国内でアンサンスーチー氏に次ぐほどの人
彼自身学生運動のリーダーだったこともあり当時の軍事政権によっ
釈放されてからこの団体を立ち上げ、政治家としてではなく運動家 として
国の民主化に貢献してきました。
88事務所のとなりにはデモ運動の記録が残された小さな記念館が あり、
デモ当時の写真や映像などを見ることができます。
デモ当時の写真や映像などを見ることができます。
今回88事務所を訪問したのは、
軍事政権によって統治されていたミャンマーの歴史を学ぶため、
また当時のデモの様子を聞くことが目的でした。
また当時のデモの様子を聞くことが目的でした。
しかしながらちょうど「ロヒンギャ」のことが問題になっており、
デモの話だけでなく「ロヒンギャ」
予期せず記者団に対して現場の様子を記者会見する現場にも遭遇し
(記者会見にのぞむ88事務所のスタッフのみなさん)
(一番後ろで見学させていただきました。)
以下の内容は、
・記者会見前にミンコーナイ氏から伺った話
・記者会見の中で話されていたこと
・CFFミャンマー現地人スタッフから聞いたこの問題の見解(一
をまとめたものとなります。
()内に書かれているのは、私からの補足情報です。
=====
(「ロヒンギャ」という言葉は、1982年に当時の軍事政権によ
政策の意図としては移民として入って来た人々に国籍を与えないと
その影響もありミャンマー国民は「ロヒンギャ」とは呼びません。
あくまでもラカイン州の一部にバングラデシュ人が住んでいるとい
→「ロヒンギャ」の中には、市民権を持っている人もいる。
ミャンマーでの滞在歴が長いため市民権が与えられているケースも ある。
→そこに移民・難民の問題はある。
けれども世界の人々が思っている宗教間の対立という意識は、 ミャンマー国民にはない。
宗教差別と強調し問題を大きく報道しているのは、大国のメディア によるプロバガンダだ。
地域によって差別意識を持っている人もいるかもしれないけれど
ミャンマー全体として迫害しているといったような取り上げ方は過 剰。
ミャンマーは135もの民族がいる国であることもあり、
根本的には他民族とも融和性や協調性をを大切にしている。
(少数民族対立の問題も現状としてありますが、
元をたどれば植民地支配政策と軍事政権による影響も大きい。)
大国にある問題から、世界の注目をそらしたいがために
小国であるミャンマーの問題が誇張されて報道されている。
上記に加えて補足の情報
→上に記した「ロヒンギャ」の迫害と関連してくるが、
これらをふまえて、「ロヒンギャ」全てを迫害しているといったよ うなことは言えない。
→発言しないということが大きく報道されているが、発言していな いわけではない。
記者たちがほしいような回答をしていないから「発言していない」 とみなされているだけだ。
=====
またミンコーナイさんに直接話を伺った際に、
ツアー参加者の1人がこのような質問をしました。
これに対して直接的な意見は述べていませんでしたが、このように 回答していました。
A. 「私たちは、アウンサンスーチー氏が国のためにこれまで多大な自己犠牲を払ってきたことを知っている。」
周りにいた88事務所のスタッフの方達も、この言葉にただただ 頷いていました。
世界からどのような非難があったとしても、
国民のアウンサンスーチー氏への信頼が揺らいでいないことが伝わ ってきました。
・・・・・・・
みなさん、現地の人々の声を聞いてみてどう思いましたか?
断片的な情報だけでは、 難しくてむしろよくわからないこともあったかと思います。
私がこの話を聞いた印象として思ったことは
「普段メディアから得ている印象と少なからず違うことがある」
でした。
私は今回の話を聞くまで
・「ロヒンギャ」の中にも市民権を与えられたケースがあること
・現場で被害を受けている人の中には少数民族の人もいること
これらのことは恥ずかしながら知りませんでした。
ただ、 ここでの話を聞いてからアウンサンスーチー氏の発言を聞くと、
彼女が意図していることもなんとなく理解できるようになるかと思 います。
*英語ができる方はぜひ聞いてみて!
2017年9月19日に「ロヒンギャ」問題についてのアウンサン スーチー氏の見解です。
2015年の選挙の時も海外メディア含め世界がミャンマーに注目 し
新政権が始まってから1年半、
2016年に新大統領が就任した時、私はミャンマーにいました。
テレビで就任式を見ていた市民のみなさんが
抱き合って喜んでいたのを今でもよく覚えています。
半世紀にわたる軍事政権によって市民の生活に及ぼされた影響は大 きく、
そこから脱却し新しい国を作っていくことは、非常に時間のかかる ことです。
(ここら辺は話すとまた長くなるので、気になる方は調べてみてく ださいね。)
けれども、国民一人一人が自分たちの国を作ろうという意識と自覚 を持って
それぞれの場所で活動している姿には、
いつも心に迫るものを感じます。
今回の訪問での経験を経て、
目についた情報だけでなく、
メディアから流れる情報を鵜呑みにしない重要性も身にしみて感じ
最後に…
「ロヒンギャ」とミャンマーの間での対立関係というものは
歴史的に考えても実在しており、現在難民という形で大規模に表面 化してしまっています。
ただこの対立構造にには、
日本という国に住んでいる私たちに、直接的に彼らのためにできる ことはほとんどないかもしれません。
けれども、日本人である私たちに、まったく関係のない問題と片付 けてしまってよいのでしょうか?
ここまでおつきあいくださったみなさんにもう一度聞きます。
『「ロヒンギャ」難民問題』ご存知ですか?
**この記事のなかであえてカッコつきの「ロヒンギャ」を使って いたのは
そこに迫害の意味を込めた『ロヒンギャ』という言葉を現地では使 っていない
というコメントに起因します。