CFFジャパン事務局スタッフのブログ

NPO法人CFFジャパン事務局スタッフのブログです。仕事のことに限らず色んなことを書いていく予定です。

映画「野火」観て来ました。

こんにちは。事務局スタッフの石井です。
第二次大戦中、フィリピンで最も激しい地上戦が行われたレイテ島での戦いを一兵士の視点から描いた「野火」の映画、観て来ました。

nobi-movie.com

映画には敵兵は出て来ないし、戦闘シーンも日本兵が一方的に撃たれているシーンのみでほぼ出て来ない。描かれているのは、それでも戦地に常にあり続けた悲劇とむごい現実。
ただただ悲惨なシーンが繰り返される。同じようなシーンが何度も描かれ、いつ終わるのか(いつ解放されるのか)わからない戦場の日々に飲み込まれていくような感覚。

映画を見てるときに何度も「なんでこの映画を見に来たんだろ?」と後悔にも似た思いがめぐりました。「良い映画だったから見た方が良いよ。」なんて勧められる映画ではないし、見終わったあとになんともいえない疲労感があって、とにかく見るのにパワーが必要です。

原作は実体験を元に書かれた小説。異常な精神状態のなか筆者の見たものは現実とは異なったものなのかもしれないし、映画という媒介だから脚色された部分もあるのかもしれない…と考えないと受け止め切れない映画でした。

悲劇に溢れた戦争から切り抜いた感動的な人間ドラマよりも、これが本当の戦争映画なんだと思わされました。そういう意味で戦争と向き合いたい人には見て欲しいです。

渋谷のuplinlk Xで1月19日までやってます。
http://www.uplink.co.jp/movie/2015/41657

川越、千葉、愛知、広島でも1月末とか2月にやってるみたいです。詳細はホームページをどうぞ。
http://nobi-movie.com/

石井丈士